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2023.02.22

【冬物・お手入れ方法】ダウンやフリースを自宅で洗濯、乾燥する際の失敗しないコツ

冬の間に活躍したダウンや、フリース、化繊綿のお手入れを自宅で洗濯&乾燥する方法をご紹介。お手入れが難しそうな冬物は、すぐにクリーニング出してしまえば楽ですが、シーズン中のケアや、着用後のケア、そして自宅でできる洗濯方法を覚えると来年も気持ち良く使えて、何と言っても長持ちするはず。今回はダウン、フリース、化繊綿の3タイプ別にメンテナンス方法を伝授します。

※この記事は、CSJ magazineで掲載された「フリースのお手入れ方法│メンテナンス」、「ダウンウェアのお手入れ方法│メンテナンス」、「化繊綿ウェアのお手入れ方法│メンテナンス」の内容を再編集し、増補改訂したものです。(掲載商品は取材当時のものとなりますので、一部取扱がない場合がございます。)

ダウンウェアのメンテナンス

ダウンはとてもデリケートなので頻繁に洗濯する必要はありませんが、シーズン終わりには洗濯してから保管しましょう。ダウンの膨らみ(ロフト)が落ちてきたり、臭いが気になったりした時も洗濯のタイミングです。シーズン中は、汗や皮脂がつきやすい首周りや袖口を、固く絞った濡れタオルで拭き取りましょう。

【使用後のケア】

使用後は、ハンガーに吊るすなどしてロフトをつぶさないようにしてください。保温力を保つためには、ロフトを保つことが必要で、なるべく空気の通りやすい状況での保管がおすすめです。また生地へのダメージを避けるため、直射日光の当たらない場所に保管してください。スタッフバッグに入れたままや、たたんだ状態での保管は避け、フィールドからスタッフバッグなどに入れて帰ってきたら、すぐに出して干すようにしましょう。

※ロフト:ウェアの膨らみのこと。膨らみがある分、そこに厚みのある暖かい層が作れるため保温力が高まります。

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《部分的に汚れてしまったら》
首周りや袖口などは、直接肌に触れることが多いので、汗や皮脂汚れがつきやすくなります。またフィールドで汚れがついてしまうこともあるので、部分的に汚れを拭き取るようにしましょう。硬く絞ったタオルなどに水で薄めたダウン専用の洗剤をつけ、軽く拭き取るように汚れを落とします。汚れを落としたら、洗剤が残らない様、固く絞った濡れタオルでしっかり拭き取りましょう。臭いが気になる場合は、裏返しにして短時間天日干しすると効果的です。

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化繊部分で汚れが気になる場合は、薄めた中性洗剤を布に含ませ、叩くように汚れを落とします。汚れを落としたら、洗剤成分が残らないようしっかりと拭き取ります。

【汚れや臭いがひどい場合】

頻繁に洗濯する必要はありませんが、汗や皮脂などの汚れにより、ダウンのロフトが落ちてしまうことも。臭いが気になる場合も、洗濯が必要です。シーズンが終わり、長期間保管される前も洗濯されることをおすすめします。
                                                                                  
《手順1》
ダウンの扱いはとてもデリケートなため、ここでは基本的なケアの方法をご案内しますが、洗う際は必ず洗濯タグを確認し、その内容に合わせたケアを行いましょう。

※自宅でのケアがご不安な場合は、お近くのクリーニング業者様へご相談ください。

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《手順2》
洗濯前に、破損予防のためファスナーやボタンはしっかり閉めます。フードや裾のドローコードはシワが無いよう伸ばしておきます。

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《手順3》
たらいや浴槽にぬるま湯を張り、ダウン専用の洗剤を入れよく溶かします。

※ダウンの脂分をなるべく落とさないため、ダウン用洗剤の使用してください。分量や水温は、使用する洗剤の説明に従ってください。

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《手順4》
ウェア全体をしっかり浸け、軽くやさしく押し洗いをします。

※ダウンが絡み合ったり、ロゴプリントなどが剥がれたりする恐れがあるので、強く揉んだりしないでください。

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生地の汚れがひどい場所は、生地を傷めないようスポンジなどで軽くこすって落とします。

A-COL-2-7 【冬物・お手入れ方法】ダウンやフリースを自宅で洗濯、乾燥する際の失敗しないコツ

《手順5》
洗いが終わったら、洗剤が残らないようしっかりすすぎます。洗剤が残るとロフトなどに影響しますので、何度も行ってください。

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《手順6》
すすぎが終わったら、脱水します。ウェア内の水を軽く押し出すようにします。できるだけ水を押し出せたら、バスタオルなどにくるみ水分を取ります。

※ダウンが絡まる恐れがありますので、脱水機にかけたり、絞ったりしないでください。

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《手順7》
ある程度水気が抜けたら、乾燥機で乾燥させます。生地が傷まないよう低温に設定し、なるべく大き目のネットに入れましょう。

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《手順8》
乾燥機で乾ききっていない場合や乾燥機を使用できない場合は、直射日光の当たらない風通しのよい場所で平干しし、十分に乾かしましょう。

※ハンガーなどに吊るして干すと、ウェア内でダウンが片寄る恐れがあります。

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【撥水処理】

洗濯と熱処理(乾燥機)で十分な撥水効果が戻らない場合は、撥水剤で撥水処理を行うと、ダウンの濡れ予防などに効果的です。十分に効果を出したい場合は、ドライヤーなどで熱処理を加えることや、洗濯時に撥水剤を使うことをお奨めします。

※熱処理を行う場合は、生地を傷めないよう注意してください。
※スプレータイプは近づけ過ぎるとムラになってしまうので、少し離して使用してください。

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【保管方法】

スタッフバッグを使用した長期間の保管は避けてください。可能な限りゆったりとした自然なロフトの状態で保管してください。長時間押しつぶされたままの状態で保管してしまうとインシュレーションに使用している素材がへたり、十分なロフトを回復できない場合があり保温性の低下につながります。

長期間保管する際は、プラスチックの衣装ケース、ビニール袋等での収納は避けてください。直射日光の当たらない、湿気が少なく通気性の良い場所に保管しましょう。

※スタッフバッグは携帯時にお使いください。

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【ダウンが飛び出てしまったら】

生地や縫い目などからダウンが飛び出してしまった場合は、外に抜かず、内側に引っ張り戻してください。外に抜いてしまうと、またその穴からダウンが出てきてしまう恐れがあります。

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ダウン製品には羽毛の噴出しにくい特殊な素材および縫製技法を採用していますが、着用によって生地目から若干羽毛が飛び出す場合があります。これはダウン製品の特性であり避けることができません。また、ロフトを保つためには空気が必要で、通気性のない素材を使用してしまうと、充分なロフトが得られません。通気性を保つための空気の通りみちから、羽毛の抜け出ることも考えられます。

フリースのメンテナンス

フリースもデリケートな素材ですが、洗濯ネットを使うと洗濯機の使用も可能です。登山などフィールドで使った後は、汚れや汗などが付着していますので必ず洗いましょう。普段の使用でも、皮脂汚れなどが付きますので定期的に洗ってください。

【使用後のケア】

ここでは基本的なケアの方法をご案内しますが、洗濯タグの内容を優先させてください。

※自宅でのケアがご不安な場合は、お近くのクリーニング業者様へご相談ください。
※コロンビアの独自機能を搭載した「オムニウィンドブロック」の商品は、防水ウェアの洗濯方法を参照してください。

A-COL-4-1 【冬物・お手入れ方法】ダウンやフリースを自宅で洗濯、乾燥する際の失敗しないコツ

《手順1》
洗濯前に、破損予防のためファスナーやボタンをしっかり閉めます。フードや裾のドローコードはシワが無いよう伸ばしておきます。

A-COL-4-2 【冬物・お手入れ方法】ダウンやフリースを自宅で洗濯、乾燥する際の失敗しないコツ

《手順2》
洗濯機で洗う場合は、洗濯ネットに入れ、弱水流で洗います。洗剤は、中性洗剤を使用し、すすぎはしっかり行い、脱水しましょう。手洗いの場合は、たらいや浴槽にぬるま湯を張り、中性洗剤を入れ、その中で押し洗いをしてください。

※柔軟剤成分が含まれている洗剤の使用は避けてください。吸湿性低下などの原因となります。
※漂白剤、蛍光増白剤が含まれているものは使用しないでください。
※洗剤が残っているとウェアの機能の低下につながりますので、すすぎはしっかりと行ってください。
※粉洗剤を使用する場合は、水で溶かして液状にしてからお使いください。

A-COL-4-3 【冬物・お手入れ方法】ダウンやフリースを自宅で洗濯、乾燥する際の失敗しないコツ

《手順3》
直射日光の当たらない風通しのよい場所で、乾燥させてください。

※乾燥機の使用は、洗濯タグを確認してください。

A-COL-4-4 【冬物・お手入れ方法】ダウンやフリースを自宅で洗濯、乾燥する際の失敗しないコツ

【ピリング(毛玉)について】

毛玉は、着用の繰り返しや、バッグや重ね着した時の磨耗、洗濯時の摩擦によって生じる現象です。生地の表面が摩擦などの作用を受け、繊維の先端が切れ、それらが絡み合って毛玉になります。摩擦の大きな場所(脇の下や袖口など)やバックパックなどとの摩擦にも注意が必要です。特にナイロンやポリエステルなどの合成繊維は、繊維自体が強いため切れにくく毛玉になった状態で表面に残りやすくなります。

洗濯により毛玉になることもありますので、固いものと一緒に洗うのは裂け、ネットに入れて弱水流で洗うようにしてください。毛玉ができてしまったら、毛玉取り器やハサミなどで生地を傷めない様、慎重にカットしましょう。

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2023.02.22