二つの個性が重なり合うコラボの世界観は「Keep Weird」
自分でも思いがけない形で画家になったルルさんは、果たして変人か? それ以前に、そもそも変人とは何を指すのか?
いみじくもその答えが、コロンビアコラボレーション第3弾で掲げられたテーマによって浮かび上がりました。
「Keep Weird」。Weirdの直訳はまさしく【変】ですが、ポートランド市民がスローガンとするときには、【変わり者:変人】というより、多様な社会の中で自分たちらしさに誇りを持つことを意味するようです。それを(やはり)感覚的に察知したルルさんは、こんな感想を述べました。
「とても素敵なスローガンです。コロンビアとのコラボテーマにも最高だと思いました。飛び出ることを怖がる必要はないですからね」
ただ、最新コラボではテーマの趣が変わったように感じられました。前回までは花、鳥、ファーマーズマーケットから具象的なモチーフを選ぶことができましたが、今回は「変わり者のままでいよう」という抽象的なメッセージがテーマです。ルルさんの取り組み方にも変化があったのではないでしょうか。
「普段から擬人化したキャラを絵に入れているので、実はとても描きやすかった。そのあたりは、毎回コロンビアが私の意向を汲んでくださっているおかげです。たくさん描きましたよ。中には、今と昔のコロンビアの服を着ている子もいます。いろいろ検索して、どう着せるか考えるのが楽しかった」
コラボ第3弾の注目点は、ルルさんが生み出した“変わり者”たちの特長を伝えやすくするため総じて白地であること。ルルさんが特に好きなのは、新型のバックパックと、刺繡を施したバケットだそうです。
さらに今回は、EC限定でメンズアイテムを追加。そこにもコロンビアのウェアをまとった刺繍のWeirdがあしらわれています。
「回を重ねるたび、コロンビアの威力を思い知られるんです」
これは、ルルさんのコラボに向けた感想です。
「前に郵便局へ行ったとき、手にペンキがついていたみたいで、窓口の方に『絵を描いているんですか?』とたずねられました。どう説明しようかと思って、その日も被っていたコラボアイテムのハットを指さし、これなんですと言ったら『コロンビアのお仕事をされているんですね!』と驚かれました。コロンビアは威力が違いますね。多くの人にこのコラボを知ってもらえるよう、私も一生懸命に宣伝して、もっと驚いてもらいます!」
人の心に明るい光を灯す壁画アーティストのルルさんと、アーティストの想いを尊重したプロダクトを提供するコロンビア。二つの個性が重なり合うコラボが示すのは、「Keep Weird」の世界観です。
INFORMATION
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PROFILE
河野 ルル(こうの るる)
1987年生まれ、愛知県名古屋市出身。2015年にした長期旅行の末にたどり着いたメキシコでお金がなくなり、安宿に絵を描く代わりに無料でそこに宿泊をしているうちに壁画の楽しさに目覚め、帰国後2016年から絵描きとして活動を始める。国内外問わず、学校・病院・孤児院・障害児施設に壁画を制作し、自分の絵で人を喜ばせたいとの想いで活動を続ける。
公式Instagram:https://www.instagram.com/lulu_kouno/
Text:田村十七男
Photo:河野ルル