ウェア＆道具＆マナー！焚き火の楽しみ方・初級編レクチャー

最後に焚き火の楽しみ方の初級編として、ウェアで気を付けておいた方がいいポイントや、持参した方がいい最低限の道具、さらにはキャンプ場でのマナーなどについて聞きました。

──ちなみにおふたりは焚き火のときのウェアで決めていることはありますか？

たけだバーベキュー氏：基本的に街中で着るようなアウターを焚き火のときは着ないですね。穴が空いても困るし、臭いがついても嫌なので。やっぱり今回のコラボウェアのように、洗えるアウターを着ます。

猪野氏：僕は普段着なのであまりないです。でも、焚き火に自信がない人は難燃性のウェアを着た方がいいですよ。今回のたけださんとコロンビアのコラボで発売されるアイテムに関しては、「ウェアというよりは道具」という見方をしてもいいのかなと思います。初心者の方には「これは焚き火をするときの道具です」みたいな提案というか。靴に関しては基本的にスニーカーを履いて焚き火をしていますが、さすがにこの冬は寒すぎるのでレザーとかのブーツの方が過ごしやすい。慣れないうちは特に、道具に頼るのが一番いいですよ。

たけだバーベキュー氏：知人と行った焚き火のあとに「家に帰っても服の臭いが取れないし、ハンガーラックに掛けている左右のアウターにも影響が出る」みたいなクレームが来たことがあって。焚き火初心者の方からしたら、服が燃えないようにするのはイメージしやすいかもしれないけど、今回のコラボウェアのようにしっかりと洗濯機で洗えて、焚き火の匂いも取れることの方が大きなメリットとして感じてもらえると思います。

──あと焚き火というジャンルの中で、楽しみ方の違いはありますか？

猪野氏：まず“火起こしの過程を楽しむ人”と、“焚き火そのものを楽しむ人”に分かれています。最近流行っているソロキャンプが好きな人はたぶん火起こしの過程も楽しんでいますが、キャンプに行く人は火起こしの過程は重視していなくて、とりあえず火を囲むことをメインの楽しみにしている。だから、キャンプを目的にしている人なら火起こしはショートカットしてもいいし、料理などもしなくちゃいけないから一気に着火剤を使ってもいい。どっちが良い悪いではなく、スタイルに応じた焚き火を楽しめばいいと思います。

──初心者が焚き火を始めるときに、持っていった方がいい道具があれば教えてください。

猪野氏：着火剤は必ず持っていくこと。でも基本的にバーベキューの火起こしができれば、焚き火は余裕だと思いますよ。やっぱり炭から起こす方が、焚き火の3倍ぐらい難しいと思うので。あと、焚き火のときに気を付けるとしたら“風”ですね。風が吹いているときはやらないっていうのが、ルールというよりはマナー。ただ初めからルールやマナーばかり気にしていたら何もできなくなっちゃうので、とりあえずいろいろやってみて、失敗して学んでいくのがいいと思います。

たけだバーベキュー氏：僕は昔、焚き火に関しては「炭に火を付けるのに比べたら簡単っしょ！」という感じで思っていました。ただ雨の日にブッシュクラフトっぽいキャンプをしたことがあって、昼過ぎから火起こしを始めたけど、結局は翌日まで火が付かなかった。キャンプ人生で火が起きなかったのなんて初めてだったので、焚き火では雨対策をしっかりすることや、着火剤などは持っていくことを学びました。

猪野氏：自分の場合、失敗しそうだなってときはそもそも焚き火をしていないです。雨が降りそうなときのやり方もありますけど、もうしないようにしていて。あとは小さいころに火遊びで怖い思いをしているので、炎がすごく上がるような焚き火とかはしないですね。僕は子ども向けのワークショップもしていますが、そのときは基本的にいっさい何も言わない。もう好き放題です。でも今のファミリーで行くキャンプとかって、「危ないからだめだよ」みたいな感じで触らせないじゃないですか。そういうのよりはもう思いっきり経験させると、自然と子ども同士で注意し合う。「これ以上やったら危ないからやめよう」とか、そういう気付きが大事。たぶん本能的に感じるものが、焚き火にはあると思います。

高機能＆好みのカラーのアイテムで“焚き火ライフ”を満喫！

焚き火と一口に言っても、ソロキャンプでじっくり静かに火と向き合うものから、グループキャンプでワイワイ囲むものまで楽しみ方はさまざま！ これから始めたいと思っている方は、そういった楽しみ方の中から自分好みのスタイルを見つけてください。そしてその際には、今回のコラボで生まれた高機能かつアウトドアだからこそ楽しみたい好みカラーのアイテムをまとって、“焚き火ライフ”を満喫してみてはいかがでしょうか。

Text：ラスカル（NaNo.works）