コロンビアアンバサダーであり、登山ガイドとしてコロンビア製品を実際に使用している伊藤伴(いとう ばん)さんが、登山の“三種の神器”である「シューズ」「バックパック」「レインウェア」の選び方をレクチャー。第1弾は「シューズ」編をお届け。
登山のシーンにおいて“三種の神器”と呼ばれる「シューズ」「バックパック」「レインウェア」の選び方を、その道のプロがご紹介。レクチャー役を務めるのは、日本山岳ガイド協会認定の登山ガイドとして活動し、コロンビアアンバサダーとして実際にコロンビア製品を使用する伊藤伴さん。レクチャー企画の第1弾は、長時間&さまざまな路面を歩く登山において重要な「シューズ」編をお届けします。
登山の三種の神器 ①「シューズ」の選び方
「コロンビアのトレッキングシューズは、大きく分けてローカットモデルも展開しているセイバー、ミッドカットのスティーンズピーク、ハイカットのジオテラの3つです。すべてのモデルに、水の侵入を防ぎながらもムレを逃してシューズ内を快適に保つ、コロンビア独自の防水透湿機能・アウトドライを搭載。アウトドライは表地と防水層の間に水が入り込むことがなく、指先の冷えを防いでくれるため、トレッキングシューズにぴったりの防水透湿素材だと思います」(伊藤)
ローカット 『セイバー ファイブ ロー アウトドライ』
「登山口で舗装された道が長い場合や、アップダウンがそれほどなくてフラットな路面が多い場合などは、ソールが柔らかくて足首の自由度があるセイバーが歩きやすいので、自分がガイドをするときもよく履いています。ミッドソールには反発力のあるテックライトプラス、アウトソールには耐久性とグリップ力に優れたアダプトトラックスというテクノロジーが搭載されているので、登山初心者が長時間歩いても疲れにくいのが特徴。ローカットはキャンプやフェス、旅行時の散策や軽いハイキング、そして日常使いとして雨の日に履く靴が欲しいという方にもおすすめです」(伊藤)
ミッドカット 『スティーンズピーク アウトドライ』
「ミッドカットで足首をサポートしつつ、ほどよい柔らかさも感じるスティーンズピークは、初めてのトレッキングシューズに最適な一足です。ソールに採用されたヴィブラムのメガグリップはハードな路面に対応しつつ、ミッドカットの登山靴の中では舗装路も歩きやすい。さらに機能や耐久性を重視すると重くなりがちですが、このスティーンズピークは軽量な点もポイント。金額的に手を出しやすいのも魅力的です。ミッドカットは低山から2000mくらいの山行まで幅広く活躍するシューズで、僕に至ってはこのスティーンズピークを履いて5000mの山を登ったことがあります」(伊藤)
ハイカット 『ジオテラ アウトドライ』
「足首のホールド力やソールの剛性がとりわけ高いハイカットモデルです。アッパーには足首をしっかり固定して疲労感を軽減してくれるナビックフィットシステム、アウトソールには高所登山などの過酷な環境下においても高い耐久性とトラクションを発揮するヴィブラムのエックスエストレックを搭載しています。つま先で岩などに乗ったときに、シューズの剛性がサポートしてくれるので、疲れにくさや怪我防止の面で安心感があるのが特徴。3000mのアルプスでの岩稜帯や、重い荷物を背負ってのテント泊などにも対応できるため、2足目のトレッキングシューズを探している方もぜひ」(伊藤)
〈伊藤伴さんの好きポイント&使用レビュー〉
「スティーンズピークよりワンランク上の剛性を感じました。わりと重い荷物を背負って重いシューズを履くような昔ながらの登山スタイルは好きなので、ハードなシューズは好みですね。あとナビックフィットは下りの場面などで靴ズレなどが起きないようにアッパーをしっかり抑えて、踵が浮いてしまうことも防いでくれるので、アップダウンの多い縦走に臨むときなどにも履きたい一足。トータルの機能的に、コロンビアの中でも最高水準の登山シューズだと思います」(伊藤)
登山のレベルやシチュエーションに応じたシューズをGET!
「登山においては、靴底の全体を同時に接地させる“フラットフッティング”と呼ばれる歩き方が基本。踵からの着地やつま先での蹴り出しはソール全体のグリップを生かすことができないため、フラットフッティングは路面の斜度がある方がやりやすく、斜度があれば靴底が硬くてフラットフッティングをしやすいミッドカットやハイカット、平地であればフラットフッティングをする必要がないのでつま先が曲がるローカットのシューズをぜひ。登山では1足ですべてをまかなうのではなく、登る山のレベルや天候などのシチュエーションに適したシューズを選びましょう」(伊藤)
コロンビアスポーツウェアジャパン公式Instagramでは、本企画のリール動画も公開しています。こちらからぜひご覧ください。
Text:ラスカル(NaNo.works)
Photos:大石 隼土