サステナブルTシャツで伝える地球へのブランドの姿勢
当日スタッフが身につけていた、マウンテンハードウェアのTシャツは特設ブースでも販売された。
このTシャツ『EARTH DAY Hardwear T(アースデイハードウェアティー)』は、今年のアースデイに合わせて発売。生地には環境負荷を低く、機能面でも速乾性に優れるリサイクルポリエステルを使用し、デザインはアイスランドで撮影された竹沢さんの写真集『Boundary | 境界』の作品が大胆にプリントされている。袖口には「KEEP EARTH AWESOME」の文字を入れている。2種類のデザインで展開し、全国のマウンテンハードウェアストアやオンラインストアなどにて5,500円(税込)で販売。※現在オンラインストアでは完売
製作背景には、アースデイの周知や環境を考えるきっかけづくりがある。性能や価格だけでなく、「サステナブルであることが製品購入のひとつの当たり前の選択肢になるように」という願いが込められている。
美しい自然を次世代に残すための募金活動
イベントで募金を募った日本山岳遺産基金は、国内の山々の多様な自然や文化を継承するための基金。山と溪谷社などが2010年に設立したもので、2021年度までに各地域の42の山岳地域・団体を「日本山岳遺産」として認定している。認定地での安全登山啓発や山岳環境保全などの活動を助成している。当日は、事務局スタッフで山と溪谷社社員の2人も参加し、募金を呼び掛けた。
山の楽しさ、大切さを伝える高尾山の拠点
竹沢さんの写真展の会場となった「Mt.TAKAO BASE CAMP(高尾ベース)」は、2019年にオープンした、ゲストハウスとカフェバーを併設する高尾山の拠点だ。高尾山口駅から徒歩3分の立地で、登山者やトレイルランナーの憩いの場所になっている。
高尾ベースでは、トレイルランやハイキング、自然や動物の観察会など多彩な企画を打ち出し、山や自然の楽しさを伝えている。同時に、さまざまな環境保全活動を行なう団体への協力も行なっている。
イベント当日は、高尾ベーススタッフの内田奈七さんが参加した。かねてより環境問題に興味があったという内田さんは、森林伐採地での植樹やクリーンアップといった企画に積極的に参加してきた。高尾ベースではほかのスタッフや常連客らに声をかけて、自然保護活動の輪を広げている。「山の入り口で地球環境について楽しく伝えられるいい試みだと思います」とイベントの意義を語った。
マウンテンハードウェアでは、今後も地球環境を考慮した製品づくりや保全活動を続けていく。来年のアースデイに向けてもすでに新たなイベントを計画中だ。今後の取り組みにも注目したい。
Text:一ノ瀬 伸
Photos:加戸昭太郎